入社4年目で、全社の成長エンジンとなる事業の新領域を任された大﨑。過去にもその手腕で事業の成長に貢献する企てをしてきた。しかし、今回のOEM事業での貢献はさらに一線を画している。「前年対比売上200%」という驚異的な成果が得られた背景に、どのような企てがあったのか? 大﨑は「土台となる考え方を抜本的に変えた」と語る。圧倒的な事業成長を成し遂げた裏側にあった、あらゆるビジネスに共通する思考の本質に迫る。
断る理由が見つからないから、即答した。
私がこの事業に携わることになったのは、突然のことでした。ある日上司から「OEM事業を大﨑に任せたい」と言われ、その目的や、自分に期待されていることを説明していただきました。もちろん、断る理由もなく「やります」と答えた。そこから自分でも想像していなかった、新しい挑戦がはじまりました。

これまで企業向けの研修プラットフォーム「Smart Boarding」の営業をしていたのですが、「OEM」という事業の詳しくは知りませんでした。一般的にOEMとは「他社ブランドの製品を製造すること」を指していて、それを「Smart Boarding」でもやっています。たとえば、社外に「自社の強みを活かしたe-ラーニングを提供したい!」というニーズをお持ちの方がいたとして、FCEが提供しているSmart Boardingのコンテンツ・機能はそのままで、パートナー企業のブランドに変え、パートナー様の強みを乗せて自社商材として販売できる制度です。OEMという形で新たにパートナーになっていただくための営業。そして、パートナーになっていただいた企業が、その先にお客様をしっかり受注できるようなサポートまで。一貫して行なっています。
前年対比売上200%達成!*
OEM事業における、驚異的な成果の裏側。
当時上司は「導入していただくことをゴールにするのではなく、お客様がこの事業で本当に成功していくことをゴールにしよう」と、しきりに伝えてくれていました。当時、全社的にみても未熟な事業ではありましたが、これから先、お客様の本当の目的をしっかり考えられるような事業になってほしいという強いリクエストを感じていました。
当初はこの言葉の意味を正しく捉えられていませんでしたが、何度もこの軸を基に指導をいただいたおかげで、お客様の成功を本当に考えるという視点とあり方について、少しずつ理解が深まっていきました。このあり方の土台が変わったことで、その先の行動や判断軸も大きく変わっていきました。以前は自分が営業として成功するための準備や営業の手法が多かったのですが、「仮に自分がお客様の社員だったら、どう事業を企てるか?」「この企業が事業で成功するにはどうしたらいいか?」と考えられるようになっていったんです。
例えば、事前にお客様のウェブサイトから事例集を見て、「このお客様の先の顧客は、どんな課題を解決したくてこの人たちを頼っているのか?」、「今お客様が持っている事業をもっと伸ばしていくときに、うちのOEMをどういうふうに使えるだろう?」と深く考えた上で、仮説を立てます。そうすることで、商談のプロセスもガラッと変わっていきました。一番インパクトがあったのは、商談の場で一方的に話すのではなく、お客様と一緒に議論する場に変えていったことです。お客様がどうしたら成功できるかを一緒に考えることで、結果的に売上や事業の成長もついてきたんです。
* 2024年時点。
今、お客様の成功がなにより嬉しい。
「e-ラーニングの販売を成功させたい」というお客様の、真の目的や実現したいことを確認して、一緒に議論しながら成功に向けて何ができるかを一緒につくりあげていく。そうした議論をしていく中で、FCEのトレーニング・カンパニー事業本部でやっている事例が、そのままお役に立つ情報になっていることもあります。うちで成功したこと、失敗したこと、そもそもどういう変遷があって「Smart
Boarding」を注力商材としているのか。そういう背景も、お客様の要望に合わせて伝えるようにしています。
カスタマーサクセス部門をはじめ様々な部門との連携を強化して、お客様への導入後のサポートまで構築したり、日々企てることだらけです。

正直なところ、以前は「成果を上げられることが嬉しい」という側面もありました。でも今は、「お客様の成功」がすごく嬉しい。私たちに信頼を置いてパートナーになってくださったお客様が成功する。そこに一番注力がしたいというのが本音ですね。
「この事業をやってよかった」というお声を、一番近くでお聞きすることができる存在でいられることが、何より誇らしいんです。
同じ未来を向いて、シナジーを生み出したい。
この事業にはまだまだ可能性があると思っているんです。パートナーのお客様と日々向き合う中で、お客様の目指しているところをより深く理解すると、相互のシナジーを生み出すことができます。お客様の手が届かなかったところにはOEMという手段を活用していただく。私たちFCEも、お客様の専門分野を通して、事業の可能性を広げていく。こんなふうに、同じ未来を見据えているお客様と手を取り合えば、描ける未来も広がっていくはずです。
私の所属する事業本部では、「働くを“もっと”おもしろくする」というミッションを掲げていて。それを本気でやろうと思ったら、自分たちだけだと足りない。だからこそ、シナジーが重要なんです。お客様の事業における成功と、自分たちの目指す未来の実現を、同時に叶えられたらワクワクしますよね。

「Smart
Boarding」は会社が成長していくためにどう社員を育て、成果に繋げるか。すごくこだわっているシステムですし、それがパートナーを通じて広がることで、ちゃんと仕事で成果が出せる人たちが増えていく。その輪が広がれば「やっぱり仕事で成果を出せるって楽しいよね、働くのっておもしろいよね」と感じる人たちも増えて、私たちの目指すところに一歩、近づけると思っています!
ちゃんと学んで成果が出せるって、本当に楽しいことだと思うので。